【乗車記】特急はちおうじ一番列車<八王子→東京>〜実に平穏な幕開けでした
中央線特急への新型E353系導入に合わせて中央ライナーも特急に格上げされ、3月18日にデビューしたのが特急「はちおうじ」です。今回はその記念すべき一番列車に乗ってきました。
今回、特急券を買ったのは発車のわずか25分前、横浜線の車内でポチっと予約しました。窓側こそ埋まっていたものの、一番列車にしては実にお手軽なものでした。マニアの注目は「富士回遊」の方に集まったようです…まあ名前もなんとなくダサいし…
こうして八王子には発車の20分ほど前に着いたのですが、三鷹(?)からの送り込み回送は既に入線していて、15分以上前から暖かい車内で過ごせるようになっていました。ライナー時代とは違ってきっぷのチェックも無いのでストレスフリーです。
八王子6:16→東京7:06
中央線[特急]はちおうじ2号 東京行
(E353系12両編成)
八王子時点での乗車率は6割ほどで、車内には空席を示す赤ランプも残っていました。今後記念乗車が一段落したら、立川からの乗車の割合は更に上がるでしょう。
そして6時16分、混乱どころか見送る駅員もマニアもなく定刻通りに出発。真新しい自動放送に続いて「特急はちおうじ・おうめを今後ともご愛顧のほどよろしくお願い致します」と車掌さんの粋なアナウンスが入りました。
先日パンタグラフが吹き飛んだばかりのハチトタを過ぎ、川霧の立つ多摩川を渡ると、やがて多摩の中心都市の座を射止めつつある立川に到着し、その貫禄を感じさせる大量の乗車がありました。この10分間にいつの間にか赤ランプの席も埋まっていて、少なくとも私の居た車両は満席になりました。12両の輸送力がちゃんと活かされていますが、9両かつもっと時間帯の良いおうめ2号は早めに予約する必要がありそうです。
立川から新宿までは相変わらず30分近くノンストップでの運行です。車内は完全に普段の中央ライナーのそれで、乗客は誰ひとりとしてしゃべらず、ブラインドは北側まで全て下ろされ、5割は睡眠、3割はPCで仕事、2割はスマホを見ていました。通勤時間を有効活用したいビジネスマンたちにとっては、コンセントが付いただけでも偉大な進歩ではないでしょうか。
三鷹からの各駅停車とのデッドヒート(笑)が終わると右手に高層ビル群が見え、新宿に到着。ここで3割ほど降りていきました。駅の規模からしてもっとたくさん降りても良い気がしますが、ライナー時代からこの程度でした。不思議なものです。新宿からだと帰りのライナー券がほぼ買えないので乗客の眼中に無いのでしょうか?
新宿を出ると左手に神田川が沿って来ます。このあたりは都心のまさに中央を貫いているのに景色がとても開放的なので、好きな区間のひとつです。
そしてぴったり定刻の7時6分、無事に終点東京に着きました。本日も安全運転、定時運行に感謝です。
中央ライナーという前身があったからか、通勤客もスムーズに移行し実に平穏な幕開けとなりました。西のAシートやLAVIEWの混乱(?)を見た後なので、マニアが殺到したり誤乗が多発するかとも思いましたが良い意味で裏切られました。今後の中央線特急の発展に期待します。
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