鉄路を駆ける日々

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コロナ禍の旅行で気を付けていること【自粛より感染対策の徹底を】

外出自粛が叫ばれる世の中になりましたが、感染リスクを低くする方法が明らかになってきた今、あらゆる旅行・外出を完全に自粛する必要性は乏しいように感じられます。それよりもむしろ、個々の年齢や健康状態などの状況を踏まえ、許容できる感染リスクの程度を考えながら、それに見合った範囲で"コスパの良い"理にかなった感染対策*1を徹底し、できるだけ元通りの活動に近づけていくのが現実的で持続可能な方法のように思えます。

この記事では、私自身が個人的に気をつけていることをまとめてみました。

※専門家ではない一個人の意見です。

旅行すべきか迷った時に考えること

感染対策を徹底しても楽しめるか?

行動の自由度と感染対策はどうしてもトレードオフの関係にあり、普段の旅行ではできていたことを諦めざるを得ないことがしばしばあります。その不満と残った楽しみを比較すれば、旅行することで「自分が楽しめるか」が見えてきます。

 

感染した/させた時にどのくらい迷惑をかけるか?

万が一感染してしまった場合でも、一人暮らしで完全リモートワークの若者なら大抵の場合困るのは自分だけでしょう*2。一方で重症化リスクの高い家族と同居している場合や、同僚が皆濃厚接触者として隔離を強いられるような場合、また旅先で高齢の家族や知人と会う場合には、多くの人々を巻き込んでしまうでしょう。

自分の置かれている状況をよく考えた上で、自分の楽しみのためにどこまでのリスクが生じるか、それは許容範囲かを検討すると、「行っても大丈夫か」が見えてきます。

 

今行かないことでどれだけ後悔するか?

「旅行は不要不急!観光地は逃げない!自粛しなさい!」と言われることもあるかもしれませんが、それは本当でしょうか。

例えば熊本県人吉市は昨年7月上旬に豪雨で甚大な被害を受け、線路は流されてズタズタになり温泉街も壊滅状態になってしまいました。コロナが流行っているからと旅行を控えていた人は、元の姿を二度と目にすることができなくなりました。

観光地は逃げます。無くなります。

いつ災害が観光地を破壊するかはわかりません。憧れのお店がいつコロナ倒産するかもわかりません。そうしたことに想いを巡らせると、「絶対に今行きたいか」が見えてきます。

 

対策1:密を避ける

一人旅

一人で行けばそもそも会話をしないので、飛沫は発生しません。会話をするとしても、お店のレジや駅やホテルの窓口等(多くの場合短時間で、アクリル板で遮蔽するなどの対策がなされている)に限られるので感染リスクは限定的です。もちろん団体旅行の魅力を否定するつもりは全くありませんが、コロナ禍では一人旅が最も推奨されるべきスタイルではないでしょうか?

 

旅先での不要な会話・接触を控える

一人旅を好む方の中には現地の飲み屋での住民との交流を楽しみにしている方もいらっしゃるようですが、コロナ禍での旅行の最大の問題が都会から地方へと感染を広げることであることを踏まえると当面は厳しいでしょう。一人旅の魅力を一つ殺してしまうこととはなりますが致し方ありません。

他にも券売機で買えるものであれば窓口を利用しない、事前に予約・決済できるものは済ませておく、セルフレジやキャッシュレス決済の使用など接触を減らす工夫をしています。

 

ソーシャル・ディスタンスの確保

人の会話が想定される場面では最低でも1m以上距離を取るようにしています。後ろの人に詰めてこられた場合はどうしようも無い*3ですが、自分から人に近づかないようには努めています。

特に、大きな声で会話をしている人やマスクを適切に着用していない人*4からは2m以上距離を取るように心がけています。

 

対策が不十分な店舗・施設の利用自粛

年末からにわかに飲食店が目の敵とされるようになりました。もちろん賑やかな会食はリスクが高いのは言うまでもありませんが、一人で黙って食べる分にはリスクは限定的でしょう。なので、お店に入る時は店内の状況を見て、無防備で会話しているグループがいないか、席と席が仕切られているか十分に距離が開けてあるか、換気はなされているかなどを考えてから利用するようにしています。いくら対策しても悪者にされる善良な飲食店が潰れていくのは問題なので、積極的に応援していきたいところです。

飲食店に限らず、 観光施設や交通機関を利用する際にも感染対策を考慮に入れて行程を決めています。例えば、北海道で乗車した国鉄型気動車(キハ40系)は酷寒地仕様として窓が二重になっていたり、特急車のようにドアと客室の間にデッキが設けられていたりします。厳しい寒さを凌げるありがたい構造ですが、その代わりに新型車両と比べると換気が十分に行われていませんでした。その発見を踏まえ、日中のガラガラな区間の乗車だけに留めるように行程を変更しました。

逆に、明らかに害の方が大きい誤った対策を取っている所も利用を控えています。例えば次亜塩素酸ナトリウム等を空間噴霧している場合などです。

特定の業種だけを悪者にすれば感染しないという段階はとうに通り過ぎました。旅行をできるだけ継続するために、旅先であっても気を緩めないように努めています。

 

混雑する列車の回避

満員電車が「多数が集まる密集」に該当するのは間違いないですが、最近の電車内は空調と窓開け、各駅のドアの開け閉めと人の流れで十分に換気されているので「換気の悪い密閉空間」には当たらず、殺伐とした車内で喋る乗客はほとんどいないので「間近で会話や発声をする密接場面」にも当たらないはずで、個人的には「満員電車は危ない!!」という意見には懐疑的です。

加えて、ラッシュ時の利用の多くを占める通勤通学客は利用区間や時間帯、車両が固定されている傾向にあり(特に混雑する朝は)、やましい行為ではないので疫学調査で嘘をつく理由も見当たらないため、もしクラスターが発生していれば他の場面と比べても特定しやすいはずです。さらに同じような環境が毎日様々な路線で再現されていて、大量の乗客が密集しているため、もし本当に危ないのであれば、首都圏のあちこちで報告が上がっているはずです。

しかし、事実として、これまでのところ電車内でのクラスターは聞いたことがなく、電車への乗車が危ないとは思いません。

とはいえ、混まないに越したことはないので、できるだけ空いている路線や時間帯を選ぶ工夫はしようと思います。幸い世間一般に比べれば電車の知識も旅行の経験も豊富に持っているので、感染対策に活かしています。

 

対策2:マスクの適切な着用

全く弊害が無いわけではなく*5、過信は禁物とはいえ、鉄板の感染対策ですね。

着用自体は当たり前ですが、それに加えて表面に絶対に触らない、原則は不織布を使う*6、手持ちに余裕がある場合は食事の前など1日に複数回交換する、ゴミ袋に密閉して廃棄するなど"適切な使用"を心がけています。

基本的に屋内では常時着用していますが、感染させない、しないというマスクの目的を考えて、周りに誰もいない屋外など状況に応じて外します。

 

対策3:手洗い・手指消毒

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出典:首相官邸HPより

感染対策の基本。電車を降りた時、食事をする前後、ホテルや自宅に着いた時には必ずするように努めています。それでも「正しい手の洗い方」を実践するのは結構難しいもので、今でも疎かになってしまうこともあります…

手洗いができない時でも折を見て消毒していますが、最近では至る所に消毒液が置かれるようになったので、自分用の消毒液を持ち運ぶのはやめてしまいました。

 

対策4:持ち物の消毒

消毒用のウエットティッシュを持参し、頻繁に手で触るスマホや財布等は1日複数回消毒しています。ホテルや自宅に着いたら衣服やリュックサック等も合わせて可能な限り消毒(または洗濯)しています。

 

対策5:接触確認アプリの使用

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出典:宍粟市HPより

インストールするだけで後は勝手に動いてくれて、通知が来たら相談と検査が受けられるアプリです。今のところセキュリティ上の問題等も聞きませんし、電力消費も少ないので、スマホを持っている方にはインストールを推奨します。国が作らせたアプリの割には上手くできている方では無いでしょうか。

ただ、使ってみてわかった落とし穴が二つありました。

まず一つは通知を許可しないと意味がないこと。まあ当たり前ですが、普段の癖で「許可しない」にセットしがちな方は確認することをお勧めします。

次にBluetoothが常時オンになってないと動かないこと。普段はBluetoothで接続する機器は使わないので、間違ってオフにしてないか意識してチェックしています。特に注意が必要なのが飛行機に乗るときで、Bluetoothを付けっぱなしでも大丈夫かだめなのか航空会社や機種によって対応が分かれているので、乗る前に航空会社のサイトで確認するようにしています。非対応の機体に合わせてスマホの機内モードをオンにするとBluetoothも自動でオフになってしまう(はず)なので、対応機種に搭乗する時は改めてBluetoothだけオンにするようにしています。

www.jal.co.jp

 

導入から半年経ちましたが、まだ通知が来たことはありません。使用率も頭打ちのようですし、陽性者が必ず登録してくれるわけでは無いのでこれで完璧とは行きません。

 

対策6:禁酒

まだギリギリ未成年なので今後の対策になりますが、酔っぱらうとどうしても注意力が落ち、目に余るほど感染対策が緩んでしまっているのを幾度となく見てきましたので…

 

対策7:危険な行動を控える

"医療崩壊"=全ての医療を受けられなくなる、というわけではないですが、高度・救急医療や保健所が逼迫しているのは事実なので、そうしたところのお世話にならないように、普段以上に気を遣っています*7

例えば、食中毒のリスクの高い牡蠣やユッケなどは食べない、餅は水を飲んでから良く噛んで食べる、事故の多い山に登ったり悪天候の中で外出することを避ける、お風呂でのヒートショックを予防するといったことです。

 

対策8:検温

ホテルや空港、観光施設などあちこちで検温されるようになったので、普通に旅行していれば最低でも1日1回くらいは受けることになると思います。それ以上頻繁に測る必要性は感じない上に、一般的なホテルであればフロントで貸して頂けるので、荷物になる体温計を持ち歩くのはやめました。

 

対策9:頻繁な水分補給

季節を問わず喉を潤すのは重要です。粘膜にウイルスが付着しても、湿っていれば感染に繋がらずに済む可能性が高まります。

 

対策10:充分な睡眠の確保

寝不足だと免疫力が下がる可能性があるためです。

 

旅行の度に感染対策が充分できていたか、他にできた対策は無かったか、逆にあまり意味のない対策は無かったか考え、新しい知見も取り入れて日々アップデートし続けています。旅行そのものが悪者にされないように、「ここまで気をつけてるなら行ってもいいんじゃない」と言われる水準を目指して、今後も感染しない、させないを徹底した旅行を続けていきます。

*1:かかる手間や生じる行動の制約の割に高い効果が得られる対策

*2:もちろん重症化する可能性もあり、若者でも相当苦しむのは事実ですが

*3:敢えてお願いするよりも黙って反対を向いていた方がまだ安全な気がします

*4:心肺機能の低下や感覚過敏など止むを得ない理由からマスクを付けられないケースがあるのは承知ですが、むしろそうした方たちに移さないためにも距離をとります

*5:顔の肌荒れに繋がったり、喉の渇きを感じにくくなって熱中症の遠因となったり

*6:状況に応じて柔軟に対応すべきで、ウレタンマスク警察を肯定するものではない

*7:ゼロリスクに固執する必要はありませんが