【乗車記】1日片道1本のみ!希少特急モーニングEXP松山<新居浜→松山>【バースデイきっぷ四国豪遊(8)】
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伊予西条から113系の快速「サンポート」に乗って新居浜にやって参りました。
ここからは特急「モーニングEXP松山」に乗り換えて松山を目指します。伊予西条から一旦東に向かい、今度は通り過ぎて西に向かうという非効率極まりない行程です…
「モーニングEXP松山」は2014年から運行されている新居浜発松山行の特急で、設定当初から一貫して下り1本のみの貴重な存在となっています。今でこそ夜の上り特急「ミッドナイトEXP松山」とペアのように扱われますが、ターゲットこそ同じでも登場の経緯は異なります。
「ミッドナイトEXP松山」は2001年に「いしづち32号」に伊予西条までぶら下がっていた付属編成を分離運行することで設定された列車で、当初は翌朝の伊予西条始発「しおかぜ2号」に流れる運用でした*1。後に「ミッドナイトEXP松山」が新居浜まで、「しおかぜ2号」が今治まで延長された*2結果、今のように「モーニングEXP松山」に流れる運用に変わりました。
一方「モーニングEXP松山」は、前述の「しおかぜ2号」の今治延長に合わせて松山方面への通勤利用を促すために設定され、当初は「いしづち51号」を名乗っていました。翌年になって「しおかぜ」と併結する「いしづち」の号数を揃えた際に現在の通り改名されました。
JR四国の経営を支える特急定期「快てーき」を少しでも利用してもらうため、今後も運行され続けるでしょう。ただ、「快てーき」は自由席しか使えない*3ため、結果として指定席やグリーン車は空気輸送となっていますが仕方がないでしょう。
定期利用の少ない日曜はグリーン車無しの付属編成が使われますが、減車されてもなお1両丸ごと指定席になっているのが不思議です。実は指定席の需要があるのか、あるいは乗客が少な過ぎて変更が面倒なのか…
そういう訳で祝日の今日はとってもガラガラです。
新居浜5:55→松山7:10
JR予讃線<特急モーニングEXP松山>松山行
「バースデイきっぷ」の御威光によりグリーン車に乗車でき、半室グリーンどころか後半の指定席まで1両丸ごと貸切の大名旅行でした。
新居浜を出ると列車は振り子を効かせながら来た道を戻って行きます。先程の113系より静かに、それでいてかなり速くあっという間に伊予西条に戻ってきてしまいました。
壬生川での乗車は少なかった一方、愛媛県内2位の利用者数を誇る今治では祝日にも関わらずそれなりに乗車があり、自由席はそれなりに混雑していました。まあこちらには誰も乗ってきませんが…
今治を過ぎると右手には穏やかな瀬戸内海が見えてきます。いや〜毎日これで通学してみたいものです。途中の大西で上りの「しおかぜ」と行き違いのため5分程停車がありました。対大阪の輸送であればこういったロスタイムは痛いですが、今治〜松山間では道路整備が進んでいないのでそれほど先を急ぐ必要は無いのでしょう。松山市に入って旧北条市の中心部にある伊予北条に止まりましたが、松山に近過ぎるためかあまり乗車はありませんでした。この区間はもっと乗客を獲得できる余地があると思いますが、貧弱な設備と貧弱なターミナルでバスに対抗するのは厳しいのでしょうか。もしここで特急を使わなければ、さっき今治で抜かした普通列車まで待たなければならず、松山到着は30分も遅くなってしまいます。
伊予北条からは途中停車もなく快調に飛ばし、10分あまりで終点松山に到着しました。列車は慌ただしく車内整備を行い、その間に付属編成を連結して折り返し「しおかぜ/いしづち8号」として再び岡山に向かいます。その間僅か10分と某巨大ターミナル駅の”新幹線の天使たち”もびっくりな速さです*4。
松山からはキハ185系の普通列車に乗り換えました。
ご覧下さいましてありがとうございました。